建築

2009年7月30日 (木)

開港150周年記念・企画展「横浜建築家列伝」

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横浜は「横浜都市発展記念館」で開催されている開港150周年記念・企画展「横浜建築家列伝」である。

辺鄙な漁村から開港をきっかけに、横浜には外国人居留地を中心に洋風建築が建ちならぶ都市が形成されゆく。
この街並みは一度関東大震災によって失われるが、その後の復興を経て、昭和戦前期には多彩な様式をもつ建物が作られていく。
この過程を簡潔に紹介し、幕末の開港から戦後の復興期まで、横浜で活躍した内外の建築家たちの作品を通して港町横浜の姿を紹介している。

大倉精神文化研究所が紹介されていたが、これが今の大倉山記念館であることや、旧根岸競馬場一等馬見場やベーリックホールを設計したJHモーガンの展示が興味深い。

そして現横浜市庁舎が建築されるまでの過程の紹介や精巧な模型もあった。
設計は村野藤吾であるが、過去の洋風様式から脱却したモダニズム建築が普及していったのである。
まさに横浜は近代建築の宝庫なのである。

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2009年6月 8日 (月)

神奈川県立近代美術館 「建築家・坂倉準三展」

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20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエの愛弟子にして日本の現代建築、デザインの発展に大きく貢献した建築家「坂倉準三」の仕事を回顧する展覧会が鎌倉は神奈川県立近代美術館で開かれている。

戦後建築を学ばれたお方は多かれ少なかれル・コルビュジエの洗礼を受けている。
で、その弟子である「坂倉準三」氏からも当時の建築学科の学生は影響を受けていると思われる。

芸術と工業(規格化)の融合を図った建築はやはり斬新だったのだろう。
神奈川県立近代美術館は1951年に「建築家・坂倉準三」が設計し開館した。

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その神奈川県立近代美術館でデビューとなった1937年のパリ万博日本館に始まり、戦時下の組立建築のような時代に先駆けた実験、戦後復興と高度成長のなかでの市庁舎、美術館、学校などの公共建築から、渋谷や新宿など巨大都市のターミナル開発の模型や図面が展示されている。

新宿西口広場は1966年に完成した。これはおぼろげながら記憶がある。
その後、ここは反戦フォークゲリラの砦となり、当局はこの名称を“広場”から“通路”に変更した。
空間の名称を変えることにより、「道路交通法」による取締りを可能にしたのである。

つらつらと当時の記憶を探りながら興味深く作品のモチーフに触れていく。
そんな初夏の鎌倉である。

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2009年6月 1日 (月)

東京大学三崎臨海実験所、そして油壺水族館

東京大学三崎臨海実験所、そして油壺水族館

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           三崎臨海実験所

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           旧油壺水族館

油壺の突端にある荒井浜海水浴場に下りていくと左手に「東京大学三崎臨海実験所」がある。
そしてその隣に2階建てのタイルレンガ張りの立派な建物がある。
今では閉館してしまった臨海実験場付属の油壺水族館である。
ワタクシは小学校の遠足でこの水族館に来た記憶があり、手前の池で亀が泳いでいた。
なんだか実に懐かしくなる。
しかし、この水族館は近接する油壺マリンパークが開園し客足が遠のき昭和42年に閉館した。

そして、25年以上前になるがこの臨海実験所の宿泊施設や地殻変動観測所の施行に携わったことがある

思い出深き地「油壺」なり・・・・

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2009年1月 4日 (日)

手斧始式

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今日は鎌倉は鶴岡八幡宮で「手斧始式」(ちょうなはじめしき)という神事が執り行われた。

元々は源頼朝が現在の地に八幡宮を建てた時に、造営事始の名の下に手斧始めの神事を行なったのが始まりで、今では八幡宮で行なう年中の営繕の行事始めであるとともに鎌倉全市の工事始めとして、毎年1月4日鎌倉在住の建築業者によって挙行されている。

古来より大工道具の三種の神器とされてきた差し金(サシガネ)あるいは曲尺、手斧・釿(チョウナ)、墨壷(スミツボ)を主役に鋸、槍かんな、などの道具を使い古式ゆかしい大工職人の仕事を再現している。

これらの道具の中で手斧・釿と槍かんなは今では使われることはほとんどないだろう。
宮大工の仕事で使うことはあっても今では電動工具が主役である。

で、この手斧・釿は主に柱や梁など用材の荒削道具として使われてきたのだが、大工道具の生きた化石ともいわれ、古墳時代の鉄製の出土物にも見られる道具なのである。西暦紀元頃の登呂の遺跡の木製遺物にも釿で加工したような痕が残っているという。

何はともあれ古式ゆかしい儀式を見て、悠久の時を超え古代の造営に思いを馳せた今日この頃である。

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2008年12月29日 (月)

横浜美術館

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「セザンヌ主義」が開催されている美術館はMM21の中にある横浜美術館である。

実はワタクシこの横浜美術館の建設に携わっていたことがある。
この横浜美術館は日本建築界の巨匠といわれた方の設計であった。
当時ここのスタッフの方達は図面を描くことをあまりせず、スケッチや模型で現場に指示していた。
当然これでは施工は出来ないので、ワタクシがこれらのスケッチや模型を観て図面を作成していたのである。

この横浜美術館は1989年(平成元年)11月に正式開館したが、ワタクシが仕事していた時期は1987年(昭和62年)である。
今から20年以上前のことである。
この当時このMM21地区には広大な敷地の中にポツンとこの建物だけが建設されてた。

桜木町からのアクセスはなく、横浜駅から現場が用意したバスで通勤していた。
乗り遅れたら横浜駅から歩いて行くことになる。
風の強い日は土埃が舞い埃だらけになり、雨の日は泥んこ状態で歩くのも大変だった。
で、このMM21は通称「横浜砂漠」と呼ばれていたのである。

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そんな当時が嘘のようにMM21地区は今も進化しているのである。

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2008年12月20日 (土)

住吉の長屋の原寸大模型

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先日は「マンガの間取」から家庭の団欒に触れたが、雨の日は傘をささないとトイレに行けない“間取”の住宅がある。

知る人は知る「住吉の長屋」である。これは今をときめく世界的建築家安藤忠雄の出世作で1979年に日本建築学会賞を受賞している。

そしてこの住吉の長屋の原寸大模型がTOTOのギャラリー「間」にて
安藤忠雄建築展2008「挑戦ー原点からー」と称してこの展示会の中で
展示されており今日が最終日。
どうしてもこの原寸大模型でそのスケール感を体感したくて東京での所用を兼ねて「間」がある乃木坂まで足を伸ばす。

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最終日ということで大勢の見学者が来ており狭い館内は身動きが出来ないほどである。
で、狭い館内の3階屋上部に造られた原寸大模型も頭の中にあるスケールと実際のスケールが一致しない。
想像以上に狭い。そして中央の三分の一を占めるの中庭はその狭さよりはその“存在感”を圧倒的に感じる。

いみじくも、「この建物の良し悪しはともかくとして、この狭い中で生活が営まれていることに感銘を受けた。住み手に賞を与えるべきであろう」と村野藤吾が語ったという。
ワタクシも同感である。
また、出来れば収納や玄関上吹抜けなどディテールまでこだわり再現して欲しかったと思う。

何はともあれ、この小住宅が今や日本で一番有名な建築であることは間違いはないなぁと感じた今日この頃である。

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2008年12月16日 (火)

マンガの間取り

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                                     磯野家の間取り

かつての日本のアニメには家庭の団欒の場が描かれていた。
例えば「サザエさん」がある。
で、これらアニメに描かれた家=間取りから住み心地や家族関係を探った特集がある。

これがなかなか面白い。
「サザエさん」=磯野家の間取りは昭和初期の佇まいを残している。
そして、現代の家に求められる“家族のコミュニケーション”をうまく成立させているという。
そのポイントは広縁である。一見無駄なようですが、戸外とつながり、家族の何気ない会話の場でもあり、実はとても大事な空間なのである。
昔の家には必ずあった。そして突き当りには便所がある。
そして全体的にオープンな間取りは、家族を親密に結ぶものと分析している。

また「名作マンガの間取り」という専門書?もある。
ここは一つ懐かしいマンガのキャラ達の部屋を見て自分自身の思い出に浸るのも悪くはないかもしれない。

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2008年11月10日 (月)

TBS「情熱大陸」宮内寿和氏、そして日本建築を想う。

昨日のTBS「情熱大陸」には大工の棟梁である宮内寿和氏が登場。

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水中乾燥」そして「四寸角挟み梁工法」とな・・・
イヤ~いいですな。
四寸角梁で柱を挟み込んだ独自な仕口で家組みを構築していく。
改めて日本木造建築の良さを思い知らされる。

五重塔の荷重や地震力を分散する“ゆるい骨組”に閂(かんぬき)としての宙に浮いた柱。
三十三間堂の免振を考えた地盤改良技術などなど、
先人達の巧みな知恵は超高層の柔構造や免振技術として今も生きているのである。
木は真っ直ぐではない。反りがある。そしてこの反りというクセが建物を強くする。

そうそう、日本建築で通り芯という概念があるがこれは日本だけで外国にはない。
欧米の建物の多くは壁を積み上げる組石造で、図面上の表現として壁の厚さと部屋の内側寸法だけ押さえていればよい。
だが、日本の木造建築は木材という真っ直ぐでない材料を使う。このため柱や梁、そして貫などの正確な位置を印し仕口を加工しなければならない。

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このための基準となる線が通り芯であり“墨壷”という道具を使い柱や梁に基準線を引くのである。
そして指し金「さしがね」、曲尺、指矩とも書くが、これで加工、造作に必要な値を導き出すことができる。

宮大工は100年先この建物(木が)がどうなっているのかその状態を見込んで木組みを行なう。
木組みが100年という時を経て程よく落ち着きバランスが取れるように想定する訳である。

そういう先人達の教えを生かしつつ新しい技術を創造していく。
若くて新しいパワーが日本建築を守っていく。
「この世の中で大工ほど面白い仕事はない」、
「名も無い大工が作った家が何百年残ることは大工冥利に尽きる」
けだし名言である。

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2008年10月29日 (水)

横浜-大さん橋

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設計は1995年のコンペで勝ったFOAで基本構造は日本の折り紙からヒントを得て構想した折板構造を採用している。
以前、あるCADベンダーのセミナーでFOAの設計者からこの設計のプロセスを聞いたことがあり、3次元CADを駆使して設計した苦労を語っていた。
施工写真や構造デザインなど詳細は構造設計を担当したSDG(株式会社構造設計集団)の横浜港大さん橋国際客船ターミナルのページを参照するとよろしい。
                          ↓
    http://www25.big.or.jp/~k_wat/yokohama/index.htm

まぁ、このようなデザインはCADやCGの進化によって可能になったもので最近は多い。
ワタクシ自身も数々のプロジェクトで基本設計から施行図、はたまた仮設計画で3次元CADを使ってきた。
で、これからは4次元CADに進化するという。つまり時間軸が加わり工程管理が出来るようになる。また、コストマネージメントの機能も新たに加わり、バーチャル空間で実際に建設しつつ、コスト検証が可能になる。

イヤイヤ、オジサンにはワケわかめの世界である。
現在ではハードの性能も上がり、ジャンボジェット機1機のフル3次元表示が可能だという。ジャンボジェット機1機の部品数は約400万個もあるのだよ!
しかし、建築となると規模にもよるが使われている部品数はジャンボジェット機以上あるので完全なる3次元化は現状では無理である。

で、話は戻り大さん橋である。
ここで使われているデッキ材はブラジル産の「イペ」である。
横浜大さん橋のほかには東京湾アクアライン「海ほたる」屋上展望デッキなどのボードウォークなどに使われている。
木材の中で最も強い強度を持ち、無塗装で30年以上腐る事はないという。
また、この「イペ」は健康食品としても有名で、ブラジルではイペの木自体が少なくなってきている。
技術は進歩しても使用する材料は天然材で自然を消耗している事実はチョット悲しい。

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2008年10月23日 (木)

グーグルアース&スケッチアップ

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先日「グーグルマップのストリートビュー」でのバーチャル散歩について触れたが、グーグルアースも進化している。

グーグルアース上にスケッチアップのデータが乗せられる、というコメントは1年ほどまえに読んだことがある。

で、久々にグーグルアースを起動してみたら東京駅周辺にはスケッチアップで作成された建物の3Dデータが表示されていた。
最新版の4.3をダウンロードして、レイヤの「建物の3D表示」をオンにする。

ちなみにスケッチアップとはグーグルが提供する3次元(3D)作成ソフトで有料版と無料版がありがほとんどの機能を無料で使うことができるスグレモノ。

ワタクシもお仕事でこのスケッチアップを使いモデリングをしたことがある。
基本プランニングやボリュームスタディ、あるいは簡単なプレゼンには問題なく使える。

しかし、精度の問題で詳細図や施行図までブレークダウンは出来ない。
また、サーフェスモデルのため、体積を算出したり、重心を求めるといった物理的特性も得られない。で、仕方がなくAutoCADを使いソリッドモデルをしこしこ作りして検討図や詳細図を作成したことがある。

とはいえ、お手軽に使えるスケッチアップで3Dでのプレゼンは当たり前になるかもしれない。

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