映画・テレビ

2009年9月15日 (火)

二十日鼠と人間

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原作は著名なジョン・スタインベックの短編。
原題「Of Mice and Men」はスコットランドの詩人ロバート・バーンズの詩「ハツカネズミ」の第7節からとったもの。

    ハツカネズミと人間のこのうえもなき企ても
    やがてのちには 狂いゆき
    あとに残るはただ単に悲しみそして苦しみで
    約束のよろこび消えはてぬ
         (新潮社「ハツカネズミと人間」大浦暁生訳)

レニーがハツカネズミで、ジョージが人間?

レニーは、生きていくためにジョージが語る夢がだったのか?
そしてジョージも、語る相手レニーが必要だったのか?

レニーは人間で、ジョージがハツカネズミだったのか?

本能・欲望と理性は紙一重?
観終わった後に鑑賞者が問われているような気がしてならない。

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2009年9月 1日 (火)

マンデラの名もなき看守

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マンデラの名もなき看守     (2007年 / 仏・独・ベルギー・伊・南アフリカ ) 
GOODBYE BAFANA 

来年は南アフリカでサッカーのワールドカップが開催される。

アパルトヘイトの国、そして反アパルトヘイトの象徴であるネルソン・マンデラ
彼は後に南ア初の黒人大統領にもなっている。
こうした事実はリアルタイムで知ってはいたが、遠い国の出来事でもあった。

黒人=テロリストという図式を刷り込まれた一般市民には罪はない。
そして27年間もの間、ネルソン・マンデラを担当した白人看守は次第に変わってゆく。
家族、国、仕事、隠された真実と良心の葛藤の中で彼は“歴史の一部”になってゆく。

マンデラとこの白人看守との交流は真実である。
派手さはないがしみじみ歴史と真実の重みを感じる映画である。

で、このマンデラを演じた役者はデニス・ヘイスバートで、
アノ!「4 -TWENTY FOUR-」のパーマー大統領を演じた人でもある。

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2009年8月19日 (水)

クライマーズ・ハイ

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クライマーズ・ハイ

横山秀夫原作による同名原作を『魍魎の匣』の原田眞人監督が映画化した社会派ドラマで、85年8月、群馬県御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落。その大惨事を取材することになった地元新聞の記者たちの激動の一週間を描いている。

それにしても当時の新聞記者達の過酷な環境は今から考えると信じられない。
地元新聞社の通信手段は、周辺民家の電話や公衆電話だけとは・・・
そして大手新聞社に先かげて「特ダネ」を掴むために記者たちは走り、叫び、書いた。
そして“ジャーナリスト”ハイになっていく・・・・

ちなみに、クライマーズ・ハイとは、登山時に興奮状態が極限まで達し、高さへの恐怖感が麻痺してしまい自分や後方登攀者の安全を忘れてひたすら登ってしまう状態のことらしい。
ワタクシ、この言葉を恥ずかしながらこの小説で初めて知った次第。
昔はそんな言葉はなかったような気がするのだが・・・・・

冒頭の土合駅の階段を上るシーンでは昔の記憶がフラッシュバックの如く甦ってくる。
この駅の下りホームは地下深くにある。
で、最終列車でこの土合駅に着き、この長い階段を登り、改札口外でシュラフに包まり夜明けをまって谷川岳に向かったのである。
この階段は462段?ある。当時はこの階段を数えながら登ると遭難するというウワサがあり、段数は意識しないで登った。

話は新聞記者に戻るが、今の時代は携帯電話やインターネットがあり、報道のスピードや利便性は上がったが、その“質”はどう変わったのか?
オジサンは興味があります。

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2009年8月 9日 (日)

「ATOM 展 ~アトム 世界、そして未来へ~」

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今年は手塚治虫生誕80周年ということでこれに関連するイベントが催されている。
先日は江戸東京博物館で行なわれた「手塚治虫展」を楽しむ。

そして今月からは横浜の放送ライブラリーで「ATOM 展 ~アトム 世界、そして未来へ~」が
開催されている。
これは「横浜開港150周年記念」とも連動している。

鉄腕アトムは今まで3回テレビで放映されている。
第1作は国産初の30分テレビアニメシリーズで1963~66年に放映、これは白黒だった。
第2作は1980~81年に放映された。これはカラー・
で、第3作は「ASTRO BOY 鉄腕アトム」という題名で2003~04年に放映された。

そして2009年10月にハリウッド版「ATOM」が公開される。

展示はこれらのセル画、台本など作品のメッセージや表現がどのように変わっていったか、その遍歴が分かるように構成されている。

ハリウッド版の「ATOM」が大々的にPRされていた。
確かにその作品としてのクオリティは高いと思うだが、アメリカンナイズされたキャラクターにどうしても違和感を感じてしまう。
さて、今秋公開の「ATOM」は日本に方々に受け入れられるか?
楽しみである。

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2009年8月 5日 (水)

「やわらかい手」

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やわらかい手   (2007年 / ベルギー/ルクセンブルク/イギリス/ドイツ/フランス ) 
IRINA PALM 

普通邦題の付け方に疑問がある場合が多いがこの「やわらかい手」は観て納得する邦題である。
そして感じたことは「母は強し、しかし祖母はもっと強し」ということ。
その祖母だが、始めは冴えないオバサンなのだが、次第に魅力ある女性へと変貌していく。
この小気味良い“演出”に魅せられてゆくのだが、始め冴えないオバサンを演じたのはアノ「マリアンヌ・フェイスフル」である。

60sの小悪魔的アイドルとして、またミック・ジャガーとの不倫交際、そしてマース・バー事件で当時のイギリスロックシーンを駆け抜けていった魔性の女?「マリアンヌ・フェイスフル」なのである。

その後は転落の人生だったのか?人々の記憶というよりはワタクシの記憶からは消え去っていった。
で、この映画を観て改めて当時を思い出してしまった次第。
当時の面影が残っていますね・・・チョット肥えた?けど・・・・

そして、「ルパン三世」に出てくる峰不二子のモデルがこの「マリアンヌ・フェイスフル」だったということは最近知った。(「あの胸にもういちど」という映画で全裸に皮のライダースーツでバイクに乗るシーンがある)

話は戻り映画「やわらかい手」である。
あらすじではかなりセクシャルな内容なのだが、深い家族愛を描き、そして究極の男と女の物語でもある。

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2009年7月22日 (水)

「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」

「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」
  
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天才?と呼ばれる人の創造するエネルギーの凄さは(それとなく)認める。

チョット昔なら彼の建築は設計不可能だったかもしれない。
彼の建築デザインはこれでもか!というくらい3次曲線を多用している。
今ではモデリングと構造解析を行う航空力学・機械設計向けソフト "CATIA" を建築に適用・活用しているという。

そして“フランク・ゲーリー”の持っているエネルギーのベクトルはどこに向かうのか?
平凡な才能しかないワタクシには彼のデザインの“良さ”が分からない。
というよりはそのデザインが理解できないのである。

それにしてもタイトルにもなっている彼のスケッチの“シュール”さは凡人には理解できないほど超越してしまって超芸術なのか、落書きなのかワカラナイ・・・

まぁ、現代建築の最先端のデザインを垣間見る?には良い映画かもしれない。
ホント・・彼のデザインセンスはワタクシには理解できないが、その方便さが知識人の感性をくすぐるのかもしれない。
で、今日の一句
「曲面の 壁の建築 摩訶不思議」・・・・オソマツ

http://sketch.cinemacafe.net/
http://www.cinemacafe.net/special/gehry/
http://www.cinematoday.jp/movie/T0005273

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2009年7月14日 (火)

「剱岳 百年目の真実」

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放送ライブラリー」に行ったのはもう一つの理由があったのである。
それは「剱岳 百年目の真実」を見ること。
この番組は2005年の1月2日に放映された。

映画「劔岳 点の記」はこの劔岳の初登頂とこの山頂に三等三角点の設置を巡る物語である。
しかし、芝崎芳太郎は命がけで初登頂に成功したものの、あまりの登山の厳しさに測量基準となる三角点の設置を断念している。
そしてこの時にて測量した劔岳の標高は2998m、その後昭和5年に3003mに、昭和43年に再び2998mに修正されている。

正確な劔岳の標高は何メートルなのか?
いまだに設置されていない三等三角点を山頂に設置すること。
プロジェクトが始動した。

そして、柴崎の時代から百年を経た2006年8月24日、有志達の肩に担ぎ上げられた三等三角点標石が初めて山頂に埋定され、国土地理院の担当官による正式な「剣岳・点の記」が残されたのである。

このプロジェクトを記録したドキュメンターである。

あと2メートルで3000mの山になる。しかし、2998mの標高にも愛着がある。
あと2メートルは昔山屋の現役だった頃ワシらが酒の席でよく話題にして盛り上がったことがある。

で、再測量の結果、劔岳の標高は2999mと発表された。
(標高は小数点以下は四捨五入される)

これには細かい補足が必要である。
明治時代に柴崎芳太郎が劔岳の標高を計算した結果は2998.02m。今回行われた最新のGPS測量では明治時代に認定されなかった60cm高い岩の上が人工物でないとして最高点として認定され、その測量結果が2998.62mである。
つまり岩の高さ分を差し引いて測量された誤差はわずか0.02mだったのである。
この事実にオジサンはカンドーしてしまった。
明治時代、測量器機を使って、手計算により2センチメートルでの誤差で標高を出していた柴崎芳太郎の技術者としての凄さに鳥肌が立つくらいカンドーしたのである。
最新のGPS測量での誤差は数ミリだという。
そして標高の基準となる東京湾の平均海面高さを求めてそれが劔岳山頂直下のどの位置に当たるのか?
地球は緩い楕円形の形でもある。
GPS測量結果から数ヶ月を要して計算を繰り返し導き出された結果が2998.62mなのである。
そして誤差が2センチメートル!とは・・・

柴崎芳太郎氏に脱帽である。
そしてワタクシの心の中では劔岳の標高は2998mである。

なお、国土地理院により作成された三等三角点「剱岳」点の記には選点日時として「明治40年7月13日」の日付が、選点者として柴崎の名が記載されている。

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2009年7月13日 (月)

「もう一度会いたい、朝のヒロインたち~NHK連続テレビ小説の変遷~」(横浜ネタ第2弾!)

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日本大通りの面した「放送ライブラリー」では企画展「もう一度会いたい、朝のヒロインたち~NHK連続テレビ小説の変遷~」が行なわれていた。

現在放送中の「つばさ」は第80作とな・・・これは川越を舞台している。
しかしながら視聴率はイマイチだという。

このNHKの朝ドラを見る事は一時は国民の朝の行事と一つとして確立?されたものだったが、今では皆さんの生活観やら価値観が変わり、その位置づけもビミョーに変わってきている証拠なのかもしれない。

で、NHKの朝ドラだが、やはり「おしん」の存在は大きい。これは国民的ドラマとしても有名で、最高視聴率は1983年11月12日放送(第186回「戦争編・東京の加代」)の62.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。これは2009年2月現在ビデオリサーチの統計史上、テレビドラマの最高視聴率記録だという。

そしてこの「ドラマ」は海外へと飛翔してゆき、世界63ヶ国の地域で放映され「おしんドローム」という言葉を生み出し、「世界で最もヒットした日本のテレビドラマ」とされるのである。

ワタクシの場合、「あすか」(1999年10月4日から2000年4月1日)に愛着がある。
当時ワタクシは仙台に長期出張中であり、職場まであるいて10分のウィークリーマンションに宿泊していた。
で、この「あすか」をゆっくりと見てから出勤していたのである。
劇中で盛んに使われていた「一生一品」という言葉はワタクシの脳裏からいまだに離れない。
そして主演の竹内結子は好きな女優となった。

オバサンやオジサンの中には遺伝子に刻み込まれるほど影響を受けている人達も多い。
そして、生活観やら価値観が変わった現在では、朝のこの一時は淡い記憶として残っているだけかもしれない。

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2009年7月 6日 (月)

ブラインドサイト~小さな登山者たち~

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盲目の人は山に登れるか?
単純に考えればリスクの多い登山は視覚を失った人達には不可能な行為だと思う。
しかし、盲目の(アメリカ人の)登山家であるエリック・ヴァイエンマイヤー氏はエベレストの登頂に成功している。
登山をサポートするプロのガイドと一緒の登頂なのだが、これはこれで快挙である。

実にファンタスティックなエピソードでもあり、これに一人の盲目の女性教育者が感銘した。
そして6人の教え子(盲目の)達を登山へと導いていく。
目指すはエベレストの隣の7000メートル級のラクパリへの登頂。

無事に登れたか?否か?

観終わってみればそれは些細なことなのだ、ということに気付く。
登山と言う未知の世界に飛び込んでゆく子供達の目が輝いている。
自分達の可能性を信じている子供達の表情にオジサンは嫉妬さえ感じてしまう。

それにしてもチベットという国で盲目の少年に対しての偏見・差別は凄まじい。
また、エンディングではきれいごとでは済まされない事実を突きつけられてチョットたじろいでしまう。
教育者と登山家、健常者と障がい者、大人と子供、登山とリスクマネジメント、そして価値観・文化観の違いなどがぶつかり合う。
なにはともあれ大人たちよ!これを観て既成概念をぶっ壊してほしい。

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2009年7月 1日 (水)

イン・アメリカ/三つの小さな願いごと

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イン・アメリカ/三つの小さな願いごと   

アメリカン・ドリームという言葉に憧れて人々はアメリカへ渡る。
気持ちは分かるが、現実は厳しいでしょ・・・とワタクシでも分かる単純なこと。

で、予想通りの現実の厳しさに、
叩けよさらば開かれん。
と神頼みしたくなるが、神様も多忙?のためしばらくは放置状態。

幼い姉妹達のピュアで自然な演技が微笑ましい。

そして、Desperado(デスペラード)の切ない歌詞。
不器用で素直じゃない男への賛歌?がシミジミと染み入る。

最後は多忙な?神様も“小さな願いごと”を叶えてくれるか?
ささやかな幸せが程よく心地良いなぁ・・・と思う映画である。

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