春を背負って
暫しの間、“蔵出し画像集”はインターミッション(休憩)ということで・・・・・山の本&映画の話題である。
「春を背負って」は笹本稜平さん久々の山岳小説であり、これは日本にて発売直後に読んでいる。
ワタクシ彼の小説は全て読破しており、特に「天空への回廊」のダイハード超人的大スペクタクル小説は
第一級のエンターテイメントだと思っている。
で、この本だが最初これを笹本稜平さんが書いたのかと違和感があったのだが、読み進めるうちに、
次第に脳裏に森深い奥秩父の山道を歩いている自分の姿が自然と浮かび上がり、
夜更けも深まった小屋の中で美由紀ちゃんが作った料理を肴にゴローさんと一献しているワタクシがいるのである。
と、そんな情景が自然と思い浮かんでくる・・・・・
そんな山小屋が八ヶ岳や奥秩父には多い。
そして“距離感”が近くて素直に入り込んでいける山の情景を描いてくれる、それも笹本稜平さんの小説の一面でもある。
翻って映画版「春を背負って」では舞台を北アルプスは立山連峰の大汝山へと変更されている。
これは監督である木村大作氏の「360度どこをとっても画になるから」という思い入れから変更されたらしい。
で、当初は登山家・加藤文太郎の生涯を描いた「孤高の人」が次回作品の候補だったという。
やはり前回の「劒岳 点の記」での撮影で北アルプスの雄大さが気に入ったからなのだろう。
しかしながら、冬山での過酷な撮影は困難を極めるであろうことが予想され、断念したという。
ワタクシ個人的にはやはり舞台は奥秩父にして欲しかった・・・・
でも、地味?過ぎて画にならない・・・・と木村大作さんはボヤくだろう・・・
そうだ!監督を是枝さんにすればいい!
役者を是枝ファミリー?で揃えて、ジミーで奥深い是枝ワールドで描いて欲しい!とオジサンは思う。
で、木村大作さんには松濤 明の「風雪のビバーク」を撮って欲しい。
同じ北鎌尾根での遭難なのだが、「風雪のビバーク」は涙なくして語れない登攀記であり、後世に映像として残し置きたい。
確かに冬山での撮影は困難かつ過酷だと想像できるが、カネをかけてシェルターでも作れば解決するだろう。
大体、「孤高の人」自体、谷甲州・新田次郎バージョンがあり、そもそも遭難の経緯も不明な点が多い。
それならば、遭難中に記した日記や遺書を元に書かれた「風雪のビバーク」の方がリアリティーがあっていいと思うだが・・・
などなどと・・・・オジサンの脳内妄想映画プロデュースは続いていくのである・・・・おわり・・・・
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コメント
「羆撃ち」これ読んでください、ぜひ!
http://www.amazon.co.jp/%E7%BE%86%E6%92%83%E3%81%A1-%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E9%A4%A8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B9%85%E4%BF%9D-%E4%BF%8A%E6%B2%BB/dp/4094086919
投稿: do-yan | 2015年1月12日 (月) 19時50分
了解だす!
電子版はあるかな?・・・・ありましたね!
投稿: take4 | 2015年1月13日 (火) 10時20分