「黒部の太陽」
「山の神様は女性。神様が嫉妬するから女性はトンネルには入れない」というような台詞を先日、フジテレビ系列で放映された「黒部の太陽」の中で香取慎吾が言っていた。
このドラマはフジテレビ開局50周年記念番組で香取慎吾はこの中で倉松班班長、倉松仁志役を演じている。
昔からトンネルの工事現場には女性は入れなかった、ということは知っていたが、山の神の嫉妬を招くからというのは初めて知った。
山の神様は本当に女性なのだろうか?
で、早速調べてみたが、日本の民俗学でも、結構問題になっているらしい。たとえば古代日本の山の神は男性神が多いのだが、ところがいつの頃からか、山の神は女性になており、室町時代には"山の神"は女房の代名詞にさえなっている。
そして、山の神が女性であることは、東北・上信越地方で特に重要視されており、たとえば山の神に愛された猟師は、いつもたくさんの獲物に恵まれていたが、女房が山に入った途端、山の神の怒りをうけて獲物がとれなくなったという民話は広く流布しているという。
まず、山の民にとっての山は生活の基盤であり,そこから色んな産物が収穫できる。従って山の神は産土神(うぶすなかみ)であり、大地母神(だいちぼしん)ということになり、必然的に女性であるという発想が生まれるのは不思議ではない。
また、このドラマの中ではトンネル屋ならでは逸話が多く盛り込まれていた。
たとえば、メートルは「円」という隠語で言い表していた。
これはセンチメーターの「銭」チメーターからきており、「銭」チメーターの上が「円」なのでメートルになる。
つまり、3メートル50センチは3円50銭ということになる。
そしてトンネル屋は土砂崩壊を彷彿させるため「お茶漬け」を嫌う。
また、口笛も嫌うという、これは口笛の周波数が、トンネル崩壊を引き起こすからだと言われている。
死と隣り合わせの仕事をしている人々は、些細なことにこだわるというのはとても理解できる。
それにしてもオリジナルの「黒部の太陽」の映画を観てみたいという気持ちをいっそう強くした今日この頃である。
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コメント
はじめまして。「黒部の太陽」力作でしたね。先日のSMAPの事件でDVD発売延期にならなければ良いのですが....
ちなみに、「ヤマの神様は女神なので...」というお話は土木やさんの間では有名なお話で、ここなんかがさんこうになるかと思います。
http://www.dokokyo.or.jp/ce/kikanshi0001/kenkyu.htm
ドラマで香取慎吾さんがトンネル掘削面を「鏡」と読んでいましたが、これも由来が書かれております。察するにこのドラマの脚本書いた人、この記事読んでますね。
投稿: 土方のオヤジ | 2009年4月27日 (月) 16時26分
はじめまして、土方のオヤジさま。
ワタクシも建設業といっても建築屋のはしくれであります。そして同じエンジニアとしてこの「黒部の太陽」に大変興味があります。
切羽面を「鏡」と呼んでいた、というのは気がつきませんでした。なるほど神聖な何かを感じます。
このテレビは時代考証を含めてかなり忠実に作ったようです。
だから脚本にもその努力の後が感じられる?のかもしれません。
それにしても映画が観てみたいです!
投稿: take4 | 2009年4月27日 (月) 23時46分
はじめまして。
円とはそういう由来だったのですね^^;
私はオリジナルのほうを先に観てTVを観たのですが、ちょっと期待はずれでした。
なにか機会があれば是非オリジナルを観て欲しいです^^
投稿: とむ☆ | 2009年7月 3日 (金) 22時30分
はじめまして、とむ☆さん。
オリジナルを観たいと思っているのですが、
なかなかその機会がありません。
封印されてしまった名作ですね。
投稿: take4 | 2009年7月 5日 (日) 23時00分