ガダラの豚
ガダラの豚 (1~3) (集英社文庫) (文庫)
中島 らも (著)
マジックとは?超能力とは?超常現象とは?そして呪いとは?
この魅惑に満ちた不思議キーワードが文脈に満ち溢れている。
そして行き着く先はアフリカで、魑魅魍魎の祈祷師が登場。
その祈祷師は摩訶不思議な能力を放ちつつ、闇の政治力を持ち日本に上陸する。
そして怒涛の第三部になだれ込みスラップスティック・アクションへと展開する。
人知を超えた超現象に感覚は麻痺し、軽い眩暈を覚える。
これは幻覚なのか?それとも現実なのか?
たたみ掛けてくる“らも”ワールドが常識を打ち崩す。
鬼才「中島らも」の眩暈がする超弩級幻想冒険小説である。
ちなみに「ガダラの豚」とはマタイ伝に出てくる地名である。
復活したキリストが、悪霊に取り憑かれた乱暴者を豚に変えて、崖から落ちるよう仕向けた。
故に「悪霊に取り付かれた者」を指す慣用句にもなっている。
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