« 「インテリジェント3Dモーションコントローラ」 | トップページ | 三浦一党出陣武者行列 »

2007年5月19日 (土)

浦賀の鏝絵巡り

建築を多少でも志した者ならその名を聞いたことがある「伊豆の長八」。
漆喰鏝絵の名工である。伊豆には長八美術館が建てられており、代表作品約七十点が展示されている。
しかし、横須賀の浦賀にも「伊豆の長八」にも勝るとも劣らない漆喰鏝絵職人の
作品があるのを知ったのは最近のことである。

その左官職人とは石川善吉とその息子・梅尾である。
江戸末期から明治にかけて浦賀は回船問屋が多く、土蔵造りが盛んで漆喰壁を塗る左官職人も多かった。
名人、伊豆の長八、三浦の善吉とまでいわれ、全国に知られていたという。
これはまったく知らなかった。恥ずかしいことである。そして猛烈に観たくなった。
で、浦賀の鏝絵巡りと相成った次第である。

               A_nikanou_ryu_1 

西叶神社の見事な彫刻
安房の彫刻師「後藤利兵衛」の作品

              B_nisikanou_tenjou_1

西叶神社:拝殿軒裏の格子(こうし)天井
当時日本には渡来していない花や鳥も彫られているという

              D_nisikanoou_rikisi_1

西叶神社:棟を担ぐ力士像

              C_nisikanou_kotee_1
西叶神社:社務所玄関上部の鏝絵
石川善吉の作、右側一面には松の木に登って水瓶の中を覗き見る童子、
左一面には水瓶を割る童子、割れた水瓶から流れる水の中から童子が覗かせ、
助けられた一瞬の出来事を表現している。

              E_touhukuji_1
東福寺
岩田辰之助 本堂上部の外壁に「鶴・竜・虎・飛天」など8点の鏝絵装飾。

              F_kura_1

そして浦賀は蔵の街でもある。

              G_kawamatyou

     H_kawamatyou_a I_kawamatyou_b

川間町内会館
石川梅尾
1階軒下に「松竹梅と鶴亀」2階軒下の「鳳凰」
この「鳳凰」の漆喰鏝絵装飾は見事としか言いようがない。
これは芸術である。

      L_dairokuten_b_1 L_dairokuten_a

大六天榊神社
石川善吉 正面両側の戸袋に描かれた「昇り竜・降り竜」

              G_watasi_1 

「浦賀の渡し」で東浦賀に渡る。
大人150円也。

              J_houdouji_1 

法幢寺
岩田辰之助・徳太郎兄弟 本堂正面の外壁に描かれた「魔除けの神獣・唐獅子」

              K_yakumo

八雲神社
石川善吉 「向拝の竜」
彫刻と見間違うほどの迫力。これが鏝絵装飾の真髄である。

              M_raion_1               
浦賀には小粒ながら古建築の宝庫であると実感。
幕末から明治・大正・昭和の激動の時代と共に生きてきた街である。
いたる所に古式ゆかしき面影が漂う建築が点在している。

それにしても西叶神社の彫刻と川間町内会館の「鳳凰」の鏝絵には圧倒された。
地元、横須賀にこんな素晴しい建築が人知れず(ワシが知らなかっただけだが)残っていたとは驚いた。
漆喰(しっくい)芸術の真髄を堪能できた素晴しき一日なり。

|

« 「インテリジェント3Dモーションコントローラ」 | トップページ | 三浦一党出陣武者行列 »

建築」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

逍遥雑記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210831/15133521

この記事へのトラックバック一覧です: 浦賀の鏝絵巡り:

« 「インテリジェント3Dモーションコントローラ」 | トップページ | 三浦一党出陣武者行列 »